どうして昭和好きになったんですか?と質問をいただくことが多い。

たしかに考えてみるとどうしてだろう、わたしは(もちろん)平成生まれ平成育ちでその世代のカルチャーに触れて育ってきたしそういうものも好きだった(今ももちろん好き)

だけど今好きな音楽は昭和歌謡やニューウェーブ系(?)で、服も古着とか一昔前っぽいものが好きで、今はできなくなったけどよく古着屋さんへかわいい服を探しに行っていた。

外出自粛でひたすら家にいるので必然的に自分と向き合う時間になっていて、なぜわたしが昭和好きなのかを考えている。


わたしは元々かなりテレビっ子で、今はあまり見なくなったけど家にいる時間はずっとテレビを付けて過ごしていた。特に見たい番組があるわけでもなく、何か理由があって見たくないものが流れているとき以外はチャンネルを回すこともなかった。番組が目的ではなく、部屋のBGMとしてテレビを付けていた気がする。

もちろん面白くて好きなテレビ番組はあったけど、わたしが目を奪われがちなのは番組と番組の間に流れるCMだった。

長くて15秒ほどの短い時間の中で強烈なインパクトを残してその余韻が消える間もなくまた次のCMが流れて、その代わる代わるにパンチを与えられるような感覚が子どもの頃から好きだったような気がする。


昔わたしの家にはビデオデッキがあって、金曜ロードーショーとかでジブリ映画が放送された回をビデオに録画して、それがたくさんテレビ台の下に並べられていた。学校がない日に昼から好きなジブリ映画のビデオを見るのが好きだった。

もちろん放送されたままをビデオに残しているので映画本編以外にもCMが録画されていた。当時の録画機能は正確ではなかったのか、映画が始まるまで3,4本ほどCMが必ず挟まっていた。

いつ映画が始まるのかワクワクしながら見るCMはいつも以上に素敵なものに見えた。

もちろんわたしが子どもの頃だから平成の映像なんだけど、それでも平成一桁二桁の時代なので少し80年代エッセンスがある映像ばかりだったと思う。


その子どもの頃のワクワクしながらCMを見た体験がわたしの昭和好きに繋がっている気がした。跳躍しすぎかもしれないけど、一昔前っぽい雰囲気や、80年代のエッセンスが入ったものにワクワクするのは子どもの頃からかもしれない。

YouTube80年代頃に放送されていたCMをいくつか見ることができるがどれも本当にワクワクする。CMは他の映像作品よりも生活とか流行とかに添って作られている(気がする)ので、当時の人の暮らしを想像して楽しいんだろうなあ、いいなあ〜とジタバタしてしまう。


““”いまがそうじゃないということではなく”””80年代のテレビ番組には異様な活気があった(リアルタイムで見てないから実際はわからないけど)。かける予算も今よりたくさんあっただろうし、1982年の松本伊代さんのシングル曲『TVの国からキラキラ』のタイトル通りにテレビがキラキラしていた時代だと思う。

好景気ということもあって経済活動が盛んで今よりもたくさんのものが作られて売られて、広告も最高にキメキメのものが多かった。CMだってもちろん。

わたしはそういう80年代あたりの全体的に浮かれ気分な時代に作られたものを見たり聞いたりするとワクワクする。それを短い文字数で表すと昭和が好きということになるのかなと思った。


断じて今の時代がダメだとかそういうことを言いたいわけではない。今の時代でしか生まれてこないものや今流行っているものにもすごく価値があるしわたしもたくさん摂取して楽しんでいる(好きなものを語るときにそうでないものを貶してから好きなものを称えるというのは本当に本当に良くないので、やってる人はやめましょう)


外出自粛要請が出ているのでたくさんの人が家にいる時間が伸びたと思う。わたしも一か月まるまるスケジュールがまっさらになってしまったので、ずっと家にいる。いろんなテレビ局が収録やロケを中止するとニュースで見た。再放送や総集編を流す局もだんだん増えてくると思う。そこで日本が浮かれ気分で元気だった時代のバラエティやドラマを再放送してくれないかなあ〜と妄想している。

放送倫理的にむずかしいものが多いだろうけど、きっと見る人はたくさんいると思う。

そして若者の間で昭和カルチャーが流行り男子は藤井郁弥ヘアーに、女子は聖子ちゃんカットになる時代がまたやってくるんや!そうや!!ワイは猿や!!プロゴルファー猿や!!!!


いつかあの時期はずっと家にいて大変だったなあ〜と振り返ってしみじみできる時がくるように毎日布団で祈ってます。明日も自宅警備がんばるぞい!

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